pedro1853’s diary

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25歳で声優養成所に通い始めた男が意識したらお芝居が変わったポイント

こんにちは

 

声優の山田英雄です。

 

本日は

 

自分が理解や意識してお芝居が変わった

オーディションに通るようになった

 

と思われる点を挙げていきます

 

ざっと

①音を変える意味の理解

②自分が作るプランは相手の台詞を

言いやすくしているだろうか?

③いい声よりもいい声の変化を意識

 

みたいな感じです

僕の思っている事なので

絶対こうだ!と主張してる訳ではないので

そのあたりをご理解の上で読んで頂ければ

と思います

 

では

 

①音を変える意味

皆さんも経験があるかもしれませんが

僕が声優養成所に入った時に講師の方から

 

「セリフの音を変えろ」

 

と言う指摘を受けた事はありませんか?

お芝居経験はあった私ですが

「必要性」が分からず

講師の方に聞いても

「聞き苦しい」と言われ

では

 

「音を変え続けて言えば

聞き苦しくない」

 

と、音を変える意味は

 

「視聴者に聞き苦しい思い」

 

をさせないと思いましたが、

そうではありませんでした

 

結論から先に言うと、音の変化は

 

「普通に会話してたら起こるもの」

「音の変化は表情の変化、

動作の付帯で生じるもの」

 

だからです

普通に会話してたり、誰かに喋りかけたりする時に

普通に起きてる事が台本を読んでる時

物語の中の人として生きる時に

起こってなかったら不自然ですよね

 

それに気づけたのは

声優として芽が全く出ない頃

 

電車の遅延で

駅員さんに

怒りをぶつけてるサラリーマンの方

の喋りを表情と音の変化に集中して聞いていた時

(ホーム上で待ってたらサラリーマンが

立ってた駅員さんにキレ始めたんです)

 

商談先に遅れたらどうすんだよ!

どう責任とってくれるんだよ!

(時計を指でトントンとしながら)

あと15分で始まるんだよ!

 

と言う感じのセリフなのですが

 

怒りをもって喋るとこういう言葉の立ち方

音の変わり方をするんだ

 

と感心したもんです

 

もし、あなたが声優志望なら

駅やそういった所で

本気で怒ってる方そうじゃなくても

感情爆発させてる方がいたら

ニヤニヤせずに盗み聞きしてみてください

 

街には

 

リアレア

 

がいっぱい落ちています

 

それを無視するのはもったいない、と思います

 

②自分のお芝居のプランは

相手のセリフを言いやすくしてるだろうか?

 

これは読んで字のごとくですが

若い頃の僕は

 

自分の役は自分で決めて

物語からそれない限りは

自由奔放に生きていい、と勘違いしてました

 

自分のセリフは読みたいように読む人

(今でもそうですが、節度をもって)

 

でした。

その言葉の飛ばした方は

相手の立ち位置、距離、次のセリフなど

まるで見ず、本当にノールックでした

元メジャーリーガー岡島投手並みの

ノールック。

 

それをとあるWSに通っていた時に

講師の方に

 

「全体的にまあまあいいんだけど

ここのセリフの言葉の飛ばし方で

相手はこんな返事の仕方すると思う?

あと、後半のセリフも相手見えてないよね

もっとこだわれ」

 

と言われました

その時にはナレーションでは通るけど

お芝居では呼ばれない理由が

理解できた気がしました

 

芝居は相手がいるもので

 

自分のセリフが相手にどう作用するのか

どのような反応をさせてあげたいのか

 

という考えが全くなかった

 

声優志望者の方で

お芝居が外れてる、とか

やりすぎ、やらなさすぎ等のダメ出しを受ける方は

一度こう言った事を考えてみたら

いかがでしょうか

 

③いい声よりもいい声の変化を意識する

 

多分、これは今、

声優になりたいと思ってる方々の

90%は間違ってる、と思います

 

マイク前に立てるのは

アニメ向き、外画向きの声があるとはいえ

 

どちらも

「セリフや感情爆発した時の声の変化」

 

を求められています

いい声というのはオーディションには

絶対にプラスな事ですが

プラスなだけであって

 

声の変化をつけられないいい声は

自分たちの思ってるような変化がない声は

音響さん達にとれば

 

ただの雑音

 

なんです

 

例えばクールなキャラを演じる方

声が低くいと言われる方

 

僕がそうなのですが

かっこいい声だけで読もうとすれば

セリフの中で言葉の立て方

が単調になったり

「皮肉」を込めたいのに

ただの棒読みにきこえたりする事があります

それよか

 

皮肉に聞こえるようにはどのような声の変化

 

になるのだろうか、

を考えた方がオーディションで目に止めて

貰いやすいです

 

ただのいい声なら自動音声やボイスチェンジャー

作れます

 

未だ声優が必要とされる理由は

 

機械では作るのに困難な声の変化

 

がアニメや外画では必要だからです

 

そこを履き違えていたら

もし万が一オーディションに通っても

 

音響さんにどやされて

クール持たずで違う方に代えられることでしょう

 

質問があればなんか書いていって下さい

ここまで読んで頂きありがとうございました

 

山田英雄